ジンジャーエール

辛口エールで一杯ひっかける

逃げたい人は逃げていい。でも戦う人も必要だ。

海の向こうアメリカでは絶対ないと思われていたトランプ大統領が誕生しました。これまでの言動が選挙用のパフォーマンスではなく本音からのものであれば世界はさらに混沌とするだろうなぁと思います。アメリカ人はどうかしてるぜって感じです。しかしながら我が日本もそれに劣らずどうかしてるぜって感じですね。それというのもこんなニュースに接したからです。

懸念されていた事態。でもたぶん氷山の一角に過ぎない

東日本大震災による福島原発の事故の影響で福島県内から横浜市内に自主避難してきた現在中学1年生の男子生徒が、転校先の小学校でいじめを受け現在も不登校の状態だというのです。そのいじめの内容というのが、転校当初小学2年生の頃は名前にばい菌の「菌」を付けて呼ばれていたとか。その後いじめはエスカレートして小学5年生の頃には「賠償金を貰ったんだろう」と言われて金銭を複数回にわたって要求されたとか。さらには被害を受けていた生徒側から相談を受けた学校や教育委員会は適切な対応をしなたったそうで、今回問題が発覚し調査した結果の報告書では「教育の放棄に等しい」と厳しく糾弾されています。

教育って何なのさ

もうね、胸くそ悪くなるばかりですよ。

何なんですかね。ていうか金銭の要求なんていじめではなくて恐喝でしょ。犯罪だよね。しかも「賠償金貰ったんだろ」なんて。ゲスい。クズい。

あれだけ大きな災害を経験して恐怖にさらされ、故郷を捨てざるを得なくて。そのような人たちを温かく迎えるような人間に育てるのが教育でしょう。どんなに成績が良かったり知識があっても人間性がクズだったら僕なんかはただ単に「クズのくせに知識だけはあるんだな(笑)」としか感じない。「えらいね~」なんて決して思わないよ。反対に驚くほどバカでも優しい人や痛みが分かる人には敬意を払う。学校って勉強を教えるのはもちろん大事だけど、それ以前に社会生活の中でどう他人と関わっていくのか、社会の中で一人の人間としてどう振る舞うのかを学ぶところじゃないの?その意味ではいじめの相談を受けながら何もしなかった学校側の対応はまさに「教育を放棄した」と断罪されても致し方のないものです。

加害者の子どもたちに対して、なぜこういうことをしてはいけないのか、何がいけないのか、こういうことをするとどんな罰を受ける可能性があるのか、被害に遭った相手がどんな気持ちになるのかなどなど。加害者に対してもきちんとした教育を施す必要があります。でないと彼らは何が悪い事なのか分からず、長じてもっと悪い事に手を染めることになるかもしれません。それは多くの人にとって悲劇でしょう。だから「今」問題にならなければいいという事なかれ主義的な判断をした学校関係者は恥じ入るべきしょうね。職務放棄をしたのだから。

 逃げろと簡単に言うのも難しい

今回、いじめ(というか犯罪行為)の被害にあった子の気持ちを考えるとやるせない。逃げた先でいじめに遭って八方塞がりになって不登校に…

よくいじめを受けた子に対して逃げたらいいんだよとは思うが、その逃げた先の学校でまた同じようにいじめられないとは言えないわけで。時には逃げることも大事だけどそれってやっぱり根本的な解決にはつながらないんだよねっていう話であって。例えば電通の過労死自殺の件もそう。「死ぬくらいなら辞めればいいのに」っていいう人もいるけれど問題の本当の原因はそこじゃないんですよ。

 害虫駆除はその巣から

例えばゴキブリが出たとしますよね。

で、ゴキブリ怖い!っていう人はその場から逃げてもいいんです。無理する必要はありません。

でも「あ?ゴキブリ?怖くねーよ」という人はそのゴキブリを叩き潰すのはもちろん、巣に乗り込んで(ゴキブリに巣があるのかどうか僕は知りませんが)根元から焼き払うぐらいの勢いで根絶を目指しますよね。そうすれば今後その問題に悩まされることはなくなるわけですから。

世の中の多くの人はゴキブリ怖い!の方ですし仮に目の前の1匹は倒せてもさすがに巣に乗り込んで根絶を目指す戦いに身を投じるのはなかなかできないでしょう。やはりゴキブリ勇者(いやな勇者だな)が世の中には必要です。

それは法律であったり、行政だったり、学校だったりなんとか団体とかNPO的なやつとか。まぁよくわからないけど。何かしらの規制や監視がいるでしょう。

ただ、今はそういったものがうまく機能してなくて結果的にゴキブリがのさばっているという状況なのですね。